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BMW技術とは、微生物・ミネラル・水の力で、家畜のふん尿などを、生物活性水や堆肥といった資源に変えて土と水へ還す技術です。自然がもつ「浄化する力」を、農業に活かそうとするものです。

自然がお手本です

森の地面では、落ち葉や枯れ枝が、いつの間にか消えていきます。土の中の微生物が、有機物を分解しているからです。分解された有機物は腐植(ふしょく)となり、養分を含んだ豊かな土に変わります。

雨水は、その土を通り抜けるあいだに浄化され、やがてきれいな湧き水となって地表に現れます。この「自然の浄化のしくみ」を手本にしたのが、BMW技術です。

土佐山を流れる鏡川の清流。岩のあいだを水が流れている。
土佐山を流れる鏡川の清流

BMW——3つの力

名前は、3つの自然の要素の頭文字です。

B|バクテリア
有機物を分解する、微生物のはたらき。
M|ミネラル
岩石に含まれる鉱物。微生物のはたらきを支えます。
W|ウォーター
それらを溶かし込み、めぐらせる水。

生物活性水ができるまで

BMW技術の核となるのが、生物活性水です。複数の処理槽を、段階的に通すことでつくられます。まず有機物を投入して発酵させ、微生物の力で分解・浄化し、軽石や花崗岩などの鉱物でろ過し、空気を送りこむ(曝気)ことで活性化させます。

使うのは、腐植土・軽石・花崗岩といった天然の素材だけで、化学薬品は使いません。こうしてできた生物活性水は、微生物の代謝産物とミネラルを含む水で、家畜の飲み水や畑の水やり、堆肥づくりなどに使われます。

生物活性水をつくる処理槽。木枠の下に円形のタンクが並ぶ。
生物活性水をつくる処理槽

土佐山の循環型農業

土佐山は「有機の里」として知られる地域です。鏡川に農薬や化学薬品を流さないよう、地域全体で有機農業に取り組んでいます。その中心的な役割を担うのが、夢産地とさやま開発公社が運営する「とさやま土づくりセンター」です。

ここでは、BMW技術で堆肥「BMとさやまモコモコ」と生物活性水を製造しています。地域の畜産から出る家畜のふん尿(牛・鶏・馬など)を、数か月かけて良質な堆肥へと変えていきます。排出物を捨てるのではなく、資源として地域のなかで循環させる——この取り組みは、とさやま養鶏場だけで完結するものではなく、開発公社を中核に、地域の農家が手を取り合って成り立っています。

とさやま土づくりセンターの内部。堆肥の山と作業機械。
とさやま土づくりセンター

とさやま養鶏場での活用

とさやま養鶏場では、土づくりセンターでつくられた堆肥と生物活性水を、日々の養鶏に活かしています。

飲み水に
生物活性水を1000倍に希釈して、鶏の飲み水に使っています。
鶏舎の土壌に
「BMとさやまモコモコ」を鶏舎の土に混ぜ込みます。微生物のはたらきで、悪臭やハエの発生が抑えられます。

BMW技術の広がり

BMW技術を活用する農場は、全国に広がっています。山梨県の黒富士農場は、1987年にこの技術を導入した先駆的な農場のひとつです。鶏舎の悪臭問題をきっかけにBMW技術と出会い、以来30年以上にわたって循環型農業を実践しています。

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