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「日本三大地鶏」とは、名古屋コーチン・比内地鶏・薩摩地鶏を指します。いずれも長い歴史と高い品質で知られる、日本を代表する地鶏です。ここでは、その三大地鶏と土佐ジローを並べ、それぞれの違いを整理します。

比較表

名古屋コーチン比内地鶏薩摩地鶏土佐ジロー
母方 × 父方バフコーチン(中国原産)×尾張地方の在来地鶏ロードアイランドレッド×秋田比内鶏(軍鶏系統)ロードアイランドレッド×薩摩鶏(軍鶏・小国系統)ロードアイランドレッド×土佐地鶏(セキショクヤケイ直系)
用途卵肉兼用肉用肉用卵肉兼用
品種区分固定種一代雑種固定種一代雑種
飼育密度10羽/㎡以下5羽/㎡以下10羽/㎡以下4羽/㎡以下
卵の流通市場に流通一部流通(副産物)ほぼなし市場に流通

※ 飼育密度は各地鶏の基準値。土佐ジローは協会の飼養マニュアル、比内地鶏は秋田県のブランド認証基準、名古屋コーチン・薩摩地鶏はJAS基準(数値はいずれも28日齢以降)。

日本三大地鶏とは

名古屋コーチン

明治時代に愛知県で生まれた地鶏で、1905年(明治38年)に国産実用品種の第1号として認定されました。三大地鶏のなかで唯一、土佐ジローと同じ卵肉兼用に分類されます。卵は桜色の殻で、年間およそ250個を産み、市場にも流通しています。

比内地鶏

秋田県を代表する地鶏で、天然記念物の比内鶏の食味を受け継ぎながら、生産性を高めた品種です(秋田県畜産試験場・1973年〜)。肉のうまみが強く、きりたんぽ鍋などの郷土料理で知られます。飼育密度は秋田県独自の基準で、JAS基準(10羽/㎡以下)より厳しい5羽/㎡以下と定められています。

薩摩地鶏

鹿児島県畜産試験場が約10年かけて開発した、肉用の地鶏です(2000年)。天然記念物の薩摩鶏の肉質を活かし、12世代にわたる育種改良で品種を安定させました。年間の出荷数は3,000〜5,000羽と少なく、卵の商業流通はほとんどありません。

土佐ジローの特徴

卵も肉も流通する卵肉兼用

土佐ジローは1987年に、卵肉兼用を目的として全国で初めて開発された地鶏です。三大地鶏のうち比内地鶏と薩摩地鶏は肉用で、卵は商品として流通していません。名古屋コーチンは卵肉兼用ですが、肉の評価が中心です。土佐ジローは、卵も主要な商品として届けられ、卵を産んだあとは肉としても出荷されます。

父方の土佐地鶏はセキショクヤケイ直系

すべてのニワトリの祖先は、東南アジアにすむセキショクヤケイです。土佐ジローの父方である土佐地鶏は、その姿を色濃く残す日本鶏で、いまもごくわずかしか残っていないセキショクヤケイ直系の鶏の一つです。三大地鶏の親鶏(バフコーチンや軍鶏など)は家禽化が進んだ品種を含み、原種との距離はより遠くなります。

ゆとりのある飼育密度

土佐ジローの飼育密度は、協会の飼養マニュアルで4羽/㎡以下と定められています。JAS基準(10羽/㎡以下)より広く、鶏が歩き、砂を浴び、翼を広げられる空間です。とさやま養鶏場では、さらに広い1㎡あたり3羽で育てています。

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